ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)とは?

あなたは、お金のことを心配して、病院に行けないことがありますか?
一番近い診療所まで半日以上かけて徒歩で通ったことがありますか?
病院や診療所に行っても、お医者さんがいない、薬がない状況に遭遇したことがありますか?
診察を受けることで、身の危険を感じたことがありますか?

日本に生きる私たちにとっても無縁ではない、『病気とお金』にまつわる悩みや苦しみ。
世界に目を転じれば、ますます多くの人々が、共通する苦しみ、悲しみ、辛さを抱えています。

10億人が基礎的な保健医療サービスを受けられていません。
1億人が、そうしたサービスにアクセスしようとすると、
生活が困窮しかねない状態にあります。

12月12日は、「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)・デー」
― 誰もが、どこでも、お金に困ることなく、
自分の必要な質の良い保健・医療サービスを受けられる状態 ―
を実現するよう世界に呼びかける日です。

2012年12月12日、国連総会でユニバーサル・ヘルス・カバレッジを国際社会共通の目標とする決議が全会一致で採択されました。
これを記念して、市民社会が中心となって2014年から12月12日を「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ・デー」とすることになりました。

そして国連でも2017年、12月12日を「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ国際デー」とことが採択されました。

2017年「UHCフォーラム」が開催されました

ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)が、2016年5月27日に発表された「G7伊勢志摩首脳宣言(コミュニケ)」に安倍首相のリーダーシップの下、保健の中心的な課題として言及されました。UHCがG7の首脳宣言に記載されたのは初めてで、画期的なことでした。

この首脳宣言では「UHCを達成するため、保健システムは強固で、強じんで、持続可能であり、かつ、その対象となる人々の現在及び将来のニーズに応えるものであることが必要である」と述べられています。さらに「我々は、誰一人取り残さないという原則に基づき、UHCの達成を加速化することの重要性を認識し、特に途上国において、保健システムを強化し、より強じん、包摂的、費用負担可能、持続可能、かつ、公平なものとするため、我々の支援及び協調を強化することに対するコミットメントを改めて表明する」と言及されています。「誰一人取り残さない」というのは、2030年までの目標を定めた持続可能な開発目標(SDGs)で、特に重視されている考え方です。

そして2017年12月には外務省、財務省、厚生労働省、世界銀行、世界保健機関(WHO)、国連児童基金(UNICEF)、UHC2030、国際協力機構(JICA)が「UHCフォーラム2017」を東京で共催し、各国のUHC推進を確認しました。

今後はUHC達成に向けて、あらゆるアクターが、具体的な対策を講じる必要があります。たとえば、日本政府は各国のUHC促進のための保健計画の支援、市民社会はUHCを進めるための国際的なガバナンスと活動への参画などが考えられます。この力強い首脳宣言が、言葉だけで終わらないようにしなければなりません。